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【小説感想】どこまでも救いが無いが記憶に焼き付く残酷な物語『子供達は狼のように吠える』【地本草子/早川書房】

『子供達は狼のように吠える』という小説を読んだので、その感想を書いて行こうかと思います。結論から言うと、「救いが無さ過ぎるが読み終えた後に記憶に焼き付く」、そんな内容でした。

『子供達は狼のように吠える』あらすじ

日本領サハリン。家族を殺された少年セナは同い年のニカと共に、未成年だけの犯罪組織を立ち上げる。全ては大人たちへの復讐のために。硝煙弾雨のギャングスタ・ストーリー。

引用:Amazon CAPTCHA


幼い精神が暴力で変わらざるを得ない

子どもたちは狼のように吠える 1 (ハヤカワ文庫JA)

最初にこの小説を購入したきっかけが、表紙のイラストに惹かれたからなんですが、読んでみて後悔した部分と、そうでない部分が気持ち的に半々に分かれてしまいました。

その後悔した部分の内訳ですが、まあかなり描写がかなりエグい。

プロが書くだけあって猶更ですが、この小説全体があらゆる暴力で構成されているかの様な印象を受けました。

誰もかれもあっけなく死んでしまうし(そういった話なので当たり前ですが)、それをおいても一番キツかったのは、主人公のセナ(上記画像右)が大人達の理不尽過ぎる暴力により、普通の、日本の平和な一般家庭の様な日常だったのに、本人も意識しないまま簡単に違う存在に作り替えられてしまう描写が非常に伝わってくるんですよね。

作中でもセナ自身がつい最近まで銃を握ったこともなかったのに、当たり前の様に銃を手にしている自分を俯瞰して、驚いている場面があります。

残酷な物語だが何が魅力なのか?

子どもたちは狼のように吠える2 (ハヤカワ文庫JA)

この小説は1巻と2巻で終わっているのですが、話の中でセナが変わらなければ生きられない、そんな環境に囚われてしまい、変わることを強制されてそれでも自分を見失わない様に足掻いて、心を無くさない様にしようとしている描写が何でも登場します。

限りなく理不尽で、救いが無い、そんな内容と主人公であるセナの幼少期と青年期の苛烈な、そして絶望を描いた激しい展開の中だからこそ、セナの心情が際立ち印象深かったのだと思いますね。


この小説を分かり安く映画で例えると、古い映画ですがブラッドピットが主演した映画のスリーパーズが分かり安いんじゃないでしょうか。

終わりに

話的に人を選びますが読み終わってみてから、個人的にこの小説は実写映画化したら結構需要があるんじゃないだろうかとふと思ったりもしましたね。いつか企画が上がらないかな。。

かなりキツめのエグい内容でしかないですが、展開の重さに耐えられる人はよければチェックしてみて下さい。